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恐怖の館

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Happy Tree Friends(ハッピー・ツリー・フレンズ、略称HTFまたはハピツリ)はアメリカ、Mondomedia製作によるフラッシュアニメ作品。作品の内容は非常に特徴的である。一部には熱狂的なファンも存在するが、新作の出るペースは遅い。

このアニメの特徴を一言で言うならば、血と臓器にまみれたシュールでグロテスクかつ愉快なアニメというようなものになろう。一見すると、可愛らしい動物達が登場するコミカルな(子供向け風の)アニメだが、最後には必ず登場キャラクターのほぼ全てが凄惨な死に方をして終わる、というものである。

殆どが一話毎に完結する形式の為、別の話に怪我や死が持ち越される事は無く、いくら殺されても別の話では何事も無かったかのように復活し、また新たな惨劇が繰り広げられる。尚、この作品では登場回数が多ければ多いほど、凄惨な死に方をする傾向がある。

映像だけを見るならば残酷であるが、その唐突な、そして残酷なシーンそのものがギャグになっている。加えて、ストーリーには「棒を持って走り回ると危険」「悪いことをすれば罰が当たる」などの寓話的要素も含まれている。また、各話のエンドクレジットの後には「nice message for the kids」が存在する。例えば、虫歯の治療から事故に発展する話の場合では「Brush after every meal! (食事の後には歯磨きをしよう)」といった具合である。ただし、実際にはアニメの最初に「暴力表現があるため子供には見せない事」という注意書きが表示される。

登場キャラクター

全て動物であり、人間は一切登場しない。余談ではあるが、登場キャラの殆どが出っ歯であり、そして鼻はハート型をしており、黒目の形は黒くしたアーケード時代のパックマンである。

Cuddles(カドルス)
黄色のウサギ。このアニメの主人公級の扱いを受けており、実際に彼が主役の話も多い。性格は明朗活発。なぜかいつもピンク色のウサギのスリッパを履いている。ギグルスと同じく、登場回数、即ち死亡回数も多く、鯨に潰されたり、飛行機のエンジンに吸い込まれて木っ端微塵になる等している。また、登場キャラが多い話では一番最初に死んだり、また、彼だけが死亡したりと言ったケースもある。
Giggles(ギグルス)
ピンク色のメスのリス。このアニメのヒロイン級の扱いを受けており、登場回数の多さがゆえ死亡回数もまた多い。女の子だからと言って容赦はされず、ハンドミキサーで目を抉られたり、斧で切られたり、氷柱が目と口に刺さったりとかなりえげつない死に方をする。尻尾等は無いが、公式のキャラクター紹介ではシマリスと書かれているのでリスなのだろう。母親は一度だけ登場。姿形はギグルスにそっくり。因みにこの時ギグルスはスプレンディドによって首をもがれ死亡していたが、母親は気付いていなかった。最初は熊という設定だったそうだ。
Flippy(フリッピー)
薄い緑色のクマ。元軍人。普段は優しいが、戦闘神経症を患っており、銃声、物音、燃え盛る炎、血痕(ケチャップを血と誤認した事も)等に過敏に反応する。スイッチが入ると目つきと性格が豹変し、周りにいるキャラクター全員を殺害する。全身を引き裂く、内臓を引っ張り出す、特定の道具で破壊する等、戦場仕込みの冷酷極まりない殺し方が多い。彼自身が死亡するケースは殆ど無い。
Disco Bear(ディスコ・ベアー)
黄土色のクマ。名前の通り、踊りが好きなダンサー。不注意なのか、ノリがよすぎるのか、登場する作品では必ずと言っていいほどトラブルを起こす。踊った拍子に誰かを突き飛ばし、危険物に叩き込むというパターンが多い。また、ヘッドホンを聴いている最中にペチュニアの拾った呪いの人形の呪いによって大音量になってそのまま頭部を破壊されて死亡する等、音楽好きが音楽関係の物によって殺されると言う皮肉の篭もった死に方もしている。アフロヘアーが特徴。
Pop(ポップ)
肌色のクマ。いつもパイプをくゆらせている。息子のCubを愛するよき父親なのだが、自身のおっちょこちょいな性格のせいでCubを殺してしまうこともしばしば。また、彼自身が殺さなくても目を離す等の油断でCubが思わぬ事態に巻き込まれ、死んでしまうと言うケースも極めて多い。尚、奥さんの所在は不明。因みに彼が死ぬ割合は非常に低く、また、彼が死亡した場合、必ずと言ってもいいほどカブも死ぬ。
Cub(カブ)
Popの息子。一見無邪気な赤子だが、額をバリカンで剥かれても笑っているなど、痛みに対して相当な耐性があるようだ(しかしPopに耳を切り落とされた時は激しく泣いた)。Popの過失でよく殺される。体色はPopに準じる。
Toothy(トゥーシー)
薄紫色のビーバー。彼は他のキャラクターに比べ、扇風機に体を切り刻まれたり、棒つきキャンデーで目を抉られたりと、現実の世界でもありそうな死に方をする傾向がある。尚、歯医者としてNuttyを治療したこともあるが、その腕はお世辞でも良いとは言えない。最初はリスと言う設定だったそうだ。全体的にカドルスと仲が良いようにも見える。
Handy(ハンディー)
濃いオレンジ色のビーバー。腕は二の腕あたりから切断されており、包帯を巻いている。しかしPetuniaのために家を建てたり、レーシングカーを作ったりと、手先は器用な方である。しかし、製作する様子が直接映された事は無く、劇中ではヘリコプターの機器に手が届かず、操作出来ない等、何も持てないキャラとして描かれている。その為、どのようにして作業を行っているのかは謎である。ある意味ではトゥーシーよりもビーバーらしい。一応ヘルメットを被っているが、だからと言って死亡回数が少ない訳では無く、ヘルメットのおかげで助かったと安堵の表情を浮かべている矢先に無防備な胴体を狙われて死ぬケースもある。因みに彼の死ぬ場所、タイミングは大抵工事現場か、車等の修理等の何らかの作業中の事故、そして乗り物に乗っている最中の事故である場合が殆どである。
Petunia(ペチュニア)
青いメスのスカンク。彼女は準ヒロイン級の扱いを受けているが、ギグルス同様、性別による情けは全く存在せず、やはり登場回数が多いがゆえ死亡回数も多く、フリッピーに顔を焼けた鉄板に押し付けられたり、ディスコ・ベアーに電線に叩きつけられて感電したりと死に方も凄惨。なお、首に掛けている木の形をした飾りは消臭剤。かなりのきれい好きで、TVシリーズでは、汚れや整理されていない棚などを見て過呼吸を起こすシーンもあった。
Nutty(ナッティー)
黄緑色のリス。依存症と言ってもいいほどのお菓子好きで、いつも頬や額にキャンデーをくっつけている。その依存度は異常であり、チョコレートの自動販売機でちゃんとチョコレートが落ちてこなかった際、取り口から無理矢理手を突っ込んで引っ張り取ろうとした際に自身の手がもげたが、それでももげた手より取れなかったチョコレートを優先していた程である。他の者のお菓子でも自分のものにしようと追っかけまわしたり、お金も持っていないのに店にやってきて、万引き未遂と無銭飲食をやらかしたりしている。尚、右目と左目の瞳の形が違う(これは糖尿病を暗示している)。これが原因のためか、色つき電灯とキャンディーの見分けが付かず、飲み込もうとしたことで死に繋がった事もある。またタップダンスを踊るように歩く(これは狂犬病を暗示している)。
Splendid(スプレンディド)
青色のモモンガ。スーパーマンを連想させる正義の味方。目に赤い鉢巻を巻いており、ミュータントタートルズのように目の部分だけ切り抜かれている。普段は崖の頂上にあるドングリの家で、裁縫や料理をしているが、叫び声を聞くと空を飛んで駆けつける。しかし誰かを助けようとしてその者を殺してしまう等、全くと言っていいほど役に立たない(自分では助けたつもりになっている)。目からレーザー光線らしきビームを出すことができるが、これも今までに一度も役に立った例がない。恐らく本作ではランピーを遥かに凌駕するトラブルメーカーであると思われる。ランピーに至ってはただ単に自身のミスで周りのキャラをうっかり殺してしまう程度であるが、スプレンディドの場合、(本人は善意でやっているのだが)行為が度を過ぎたものが殆どであり、目から発するレーザーによって大地を燃やし尽くす(シフティとリフティを捕らえる際)、洪水になった街から水を抜く為に地面に穴を空け、水を逃がすが、そこからマグマが噴射し、街全てが燃やし尽くされる(恐らくこの話が最も最大級の被害)等、単にキャラの殺害だけでは無く、周辺の環境にまで影響を及ぼす。その為に人間(動物?)離れした身体能力のせいで彼の登場=周囲の凄惨な死がほぼ確定している。普段のトラブルメーカーのランピーをレーザーで殺した事すらある(この時、彼はトラバサミを外すつもりで照射した)。更に、地球を光の速さ並の速度で周回し続ける事で時間を戻す驚異的な特殊能力まで秘めている。彼の死亡例は非常に稀であり、緑色の宝石クリプトナッツ(クリプトナイトのパロディ)から放たれるオーラによって皮膚細胞を破壊された事ぐらいである。。
Sniffles(スニッフルズ)
水色のアリクイ。いつも眼鏡をかけていて、本を小脇に抱えていることも多い。また壊れたバスの部品を使ってロケットを設計するなど、この作品の中ではかなり頭脳が優秀な部類に入る。しかし、彼がアリを食べようとする、或いは食べたりすると、舌を釘で打ち付けられガソリンで焼かれる、体内に侵入されて心臓の血管を結ばれて体内から破壊される等と言った報復を受ける(アリの方が頭が良いのかもしれない)。因みにアリが登場する話には基本的に他のキャラが関わる事は無く、登場するとしても背景的扱いになっている。また、学芸会でキャンディーに扮した際、ナッティーに本物と間違えられて横腹を噛み千切られると言う重傷を負った事もあったが(彼は奇跡的に生還したが、代わりに会場は火事を起こし、数人の命が奪われた)、そんなナッティーと一緒にチェスをしていたりと、あまり彼を恨んでいる様子は無いと思われる。
Flaky(フレイキー)
非常に気の弱い、赤色のヤマアラシ。その臆病ぶりは小鳥が近寄ってきたり、自分の背丈より遥かに低い雪山(と言うより積もった雪)でスキーをして怯えて叫んだりと言った様である。性別は公式でも未確定。針の部分にフケがついており、学芸会で雪の演出に使われた事も。体の針はトラブルを招くことが多く、生皮ごと剥ぎ取られる、誰かを刺殺する、脱出用のゴムボートを沈没させる(その為自身がリンチに遭う)等、事故が絶えない。ピーナッツアレルギーらしく、ピーナッツを食べると体中に半纏が出て、唇が腫れ、体も風船状に膨れ上がる。相変わらず死亡するケースも多いが、その非常に臆病な性格もあってか、彼だけが生還したり、或いは一番最後に死ぬと言うケースも多い。
Lumpy(ランピー)
水色のヘラジカ。今の所、このアニメの登場キャラクターの中で身長が一番高い。バスの運転手・ロケットの操縦士、ローラースケート場の路面清掃員・肉屋の店員など数々の仕事をこなし、フリーターにも見える。彼もまた登場回数が多いが、他のキャラを巻き込んだ上で自分は生還しているケースが多く見られる。いわゆるトラブルメーカー。死に方としては、小枝が頭を貫通したり、心臓を抉り出されたり、などなど。また、巨木に足を挟まれて身動きが取れなくなった為に、自らの足をスプーンで切断するという壮絶な活躍(?)も見せている。
Mime(マイム)
紫と白のシカ。名前の如く、衣装とメイクはパントマイムのそれであり、喋らない(声にならないうめき声をあげる事はある)。家にも家具は一切置いておらず、生活全てをパントマイムで暮らしている。また、電話をする際も喋らず、パントマイムで伝えようとする為、マイム自身を見れない相手側には何も伝わる事は無かった。登場回数が少ない割には全身を裂かれる、頭部の内部を切り抜かれる、頭部を車に潰される等と言った凄惨な最期を迎える。
Lifty・Shifty(リフティ・シフティ) 
深緑のアライグマ。双子(兄弟?)の悪役で、どちらかが単独で登場した事は無く、また、どちらかだけが生き残る事も無い。そして死ぬ場合、特に他のキャラクターも多数登場している場合はそのタイミングもほぼ同時である。帽子を被っている方がシフティ。彼らの登場する話のほとんどが勧善懲悪型で、2匹で牧場や肉屋に泥棒に入るが、必ずその後に凄惨な死を迎える。また、無人島で救命ボートを用意する等、意外にも機転が利く面も。しかし、フレイキーの針のせいで救命ボートは沈没し、用意した2人のみ、鮫に食べられると言う最期を迎えた。因みに沈没させたフレイキーも生き残ったメンバー全員からリンチを受け、死亡している(リンチの様子は直接描写されていなかったが、墓を立てるシーンがあり、そこから死亡したと予測出来る)。余談だが、彼らのモチーフとなっているアライグマは本来泳ぎは得意な動物である。
Russell(ラッセル)
水色のラッコ。右手はフック、両足は義足、片目には眼帯という典型的な海賊の格好をしているが、海賊らしい行為(略奪等)は一度もした事が無い。。頭の海賊帽の中には好物の貝(殻を割らずにいつも殻ごと食べる)が納められている。趣味は釣り。登場回数は少なめだが、登場したら登場したで確実に凄惨な最期を迎えている。話によって口の周りに薄いヒゲが生えている事もある。
The Mole(モール)
その名の通りモグラ。なぜか彼だけ名前に'The 〜の冠詞がつく。彼は盲目(光の感知だけは出来るようだ)で、いつも盲人用の白い杖を持っている。目が見えないゆえにトラブルメーカーになりがちで、目に杖が突き刺さる重傷を負ったこともあるのだが、生き残ることの割合の方が高い強運の持ち主。体色はピンクだが、いつも濃い紫色の服とサングラスを身に着けている。一言も喋ったことがないので、もしかしたら喋る事も出来ないのかもしれない。登場回数は少なめ。因みに、口元にある黒子は、モグラとホクロをかけた洒落である(註:共に英語で"mole")。因みに現実世界のモグラは実際に目が見えない。
Cro-Marmott(クロ・マーモット)
緑色のマーモット。いつも氷漬けになっているが、なぜか雪玉を投げる事が可能(雪玉を投げる姿は直接映像には描かれおらず、どのようにして投げているのかは不明)。氷ごと雪の斜面を滑ってペチュニアとランピーを轢き殺したことも。氷によって体が守られている為か、今まで死亡例は無いと思われていたが、スプレンディドが洪水になった街を救う為に地面に穴を空けた際にそこに吸い込まれ、その後その穴からマグマが噴出した辺りからその際に死亡したと思われる。モティーフは氷漬けになった古代人で、その為前時代的な獣皮の腰布を穿いている。尚、彼が主役の話が外伝的な扱いで一話ある。

プロモーションビデオ

2007年2月、HTFは人気ロックバンドフォール・アウト・ボーイ(Fall Out Boy)の新曲「The Carpal Tunnel of Love」のプロモーションビデオを手がけている。 内容は通常の作品よりも登場キャラクターが少なく(Cuddles,Giggles,Lumpy,Mole,Toothy,Nuttyのみ)、それに伴い死亡シーンも少ない。中にはバンドメンバーをモデルにしたキャラクターも登場するが、特に目立つこともなくあっけなく死んでしまうので、HTFを知らないフォール・アウト・ボーイファンは視聴の際に注意が必要である。

Happy Tree Friendsを見る方法

オフィシャルサイトにおいてフラッシュアニメの形で公開されている他、日本では2006年4月7日よりMTVジャパンの「MTV FLASHER」にて毎週金曜日深夜24:55分頃からテレビ放送されている(放送されない時もある)。

また、HMVなど輸入盤DVDを扱っている店舗もあるが、あまりの残酷さから、日本語版は製作されていない(とはいえ、セリフらしいセリフは殆ど無いので、英語版で本編を視聴するにはそれほど支障はない)。

また現在日本ではFLUXがweb(無料)、携帯電話(有料)、Podcasting(無料)で配信を行っている。 2006年上半期にTV版も制作され、現在アメリカのG4TVで放送している。

そのほかの国では、MTVでTV版が放送されている(日本ではフラッシュ版を放送している)。

ちなみにTVバージョンではamazonで発売しており、HMVで扱っているDVDはFLASH版で廃盤となっている。

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