Fascination N−D−File 非可逆圧縮

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情報理論(電気・電子系教科書シリーズ)


情報理論のエッセンス


宇宙を復号する
―量子情報理論が解読する、宇宙という驚くべき暗号 (単行本)

非可逆圧縮(ひかぎゃくあっしゅく)とは、圧縮前のデータと、圧縮・展開を経たデータとが完全には一致しないデータ圧縮方法の事。不可逆圧縮(ふかぎゃくあっしゅく)とも呼ばれる。画像や音声データに対して用いられる。静止画像ではJPEG、動画像ではMPEG、DivX、音声ではVorbis、AAC、MP3、ATRACなどが代表的な非可逆圧縮方法にあたる。

圧縮に伴い、データは欠落・改変するものの、人間の視聴覚特性を利用して劣化を目立たなくしている。つまり、人間の感覚に伝わりにくい部分は情報を大幅に減らし、伝わりやすい部分の情報を多く残すように行う。その結果、すべてのデータを均一に扱う可逆圧縮と比較して圧倒的な圧縮率が得られる。また、圧縮率と品質の劣化を両天秤にかける事が出来、目的や環境の制約に応じて適切なバランスを選ぶ事が出来る。例えば、低速な通信回線で音楽等を送信する場合や美術的な再現性を必要としない画像の表示・印刷の場合には圧縮率を高めてデータを小さくする。逆に高速な通信回線が使える場合や、より鮮明な画像の表現を求める場合は圧縮率を低くして大きなデータをやり取りする。


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