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とある医大の解剖実習中。実習に飽きた医大生が献体の耳をそぎ落とし、タイルの壁に付け「壁に耳あり」と言ってふざけた。その後この医大生は不謹慎であると退学処分になるという話。

話のバリエーションとしてこの医大生が今、高名な○○先生であるというパターンも存在する。同種の話に「両手に鼻(花)」、切開した胸に手を深く入れて「のどから手が出る」、などがある。この逸話は多くの医大で語り継がれているが、真偽の程は定かではない。

もちろんこれらの行動は一般論として死者の尊厳を冒す行為でもあることは言うまでもなく、解剖に自分を捧げた死者、ないし家族を捧げた遺族の意思を踏みにじる行為でもある。自著の中でネタにしたお笑い芸人もいるが、将来医師として社会に貢献することを期待された医学生の行動として不謹慎の誹りは免れない。小説家の羅門祐人は昔医学生だったことがあり、解剖体験記の中でこのことを事前に教授に厳しく注意されたエピソードを紹介している。

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