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元ネタは耳袋と呼ばれる作品から引用されたもの。男版もあるが、内容は差ほどかわらない。

基本的には以下のような話。

ある日のこと、一人暮らしをしているある青年が部屋の中でだれかの視線を感じた気がした。 もちろん、部屋には彼の他にはだれもいない。 気のせいかな……そう思って彼はそのことを忘れてしまった。

ところが、その日以来彼は毎日のように部屋の中で誰かに見つめられているような感覚に襲われるようになった。 彼の部屋はアパートの3階なので外から覗かれているとは考えにくい。 部屋のどこかに誰かが隠れているのではないかと思い家捜しをしても見たが、もちろんその努力はむだに終わった。 俺はおかしくなってしまったのだろうか…… そんなことも考え始めるようになった時、彼はついに視線の主を発見する。 彼の部屋のタンスと壁の間にあるほんの数ミリの隙間の中に女が立っており、じっと彼を見つめ続けていたのだ。

また、桜金造のバージョンでは

一人の男の人が無断欠勤をした。 心配した仲間が電話をしてみたのだが、一向に連絡がとれない。 そんな状態が一週間も続いたのでみんなで彼の家まで行った。 すると、彼は家にいた。 聞けば一歩も外へは出ずにずっと家の中にいたとの事。 仲間の一人が「いいから行こう」と誘うと「だめなんだ!! 動いちゃだめだって言うから、だめなんだ!!」と彼は言った。

みんな不思議に思って「いったい誰がそんなことをいうの?」と訊くと、台所の冷蔵庫の隙間を指差して「あそこにいるんだよ……」 見てみると、隙間から赤い服を着た女の人がこちらをじっと見ていたそうだ。

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