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プロローグ

 負傷したキリクをエッジマスターに預け、シャンファは母国、
明へと戻っていた。
 国へ戻った彼女はエッジマスターの計らいによって、ある老
将軍の元へ身を寄せていた。そこでシャンファは強くなりた
い一心から修練に打ち込んだ。見る見るうちに腕を上げたが、
彼女は心に落ちた不安の陰を拭い切れなかった。
 だが、ある日を境に、彼女は精神を鍛える修行に入った。た
たえられた水のごとく、全てを受け流すがゆえに割れることのな
い心……。
 数ヶ月の時が経ち、心技の充実を実感した彼女は、丁重に礼
を言って再び旅路に赴いた。
 キリクに会ったら、胸を張ってこう言おう――。
「お待たせ! やっと追いついたよ――」

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