システム

システムはシリーズでお馴染みの『撃って隠れる』が採用されている。制限時間が設けられており、制限時間が無くなると前作ではゲームオーバーとなっていたが、今作ではダメージを受ける(ライフをひとつ失う)よう変更されている。武器はハンドガンのみ。だがステージの分岐方向によってはサブマシンガンを使う場面がある。 前作の時間制に替わり今作から得点制が導入され、連続ヒットを狙うと入手できる得点が増えるようになった。 また、今作からプレイヤーに命中する弾が発射された時は、マズルフラッシュ(銃口の火花)などが赤く光るようになっている。

ストーリー

1998年の報道で、アーネスト・ディアズ会長を筆頭とする『ネオダイン・インダストリー(NDI)社』は、次世代通信を担う新事業として、『スターライン・ネットワーク』計画の発足を表明。 来月にも、その事業に供用する64基の通信衛星の打ち上げを行うと発表した。

しかし、「その実態が通信衛星ではなく、NDI社が世界制服のために用いる核兵器搭載軍事衛星である。」、との報せが国際特殊諜報機関:『VSSE』の元に届いた。

『VSSE』は、急遽、同社にクリスティー・ライアンをスパイとして潜入させ、この件に関する情報収集を行わせる。クリスティーは、見事、その情報を入手したのだが、リークしている現場を、同社の私兵部隊に発見された彼女は、拘束されてしまう。

VSSEは、現地に、凄腕工作員のキース・マーティンロバート・バクスターのコンビを派遣。彼女の保護と、情報の受け取りを指示した…。

ステージ紹介

ステージ1
  • エリア1…VSSEエージェント達は、クリスティー・ライアンが所持していた、軍事衛星についての情報が入っているノートパソコンを確保せんと、NDI社幹部:ヤコフ・キニスキーを追って、街中で大規模な銃撃戦を展開する。
  • エリア2…引き続き、ヤコフ・キニスキーを裏通りで追跡。終盤では、NDI社お抱えの装甲車と一戦を交える。
  • エリア3…武装クルーザーに乗ったヤコフ・キニスキーと、運河でボートチェイスを繰り広げる。
ステージ2
  • エリア1…VSSEエージェント達は、軍事衛星を運搬する鉄道を阻止すべく、森林地帯にある駅に向かう。森林部を経て、装甲車による襲撃を受けるが、駅に辿り着くことが出来た。
  • エリア2…鉄道が発車してしまい、VSSEエージェントは、そこに乗り込み、列車客室、貨物車両でNDI社の私設軍兵士達と戦う。
  • エリア3…NDI社幹部で、アーネスト・ディアズ会長の忠実な部下である、バフ・ブライアントと決戦。
ステージ3
  • エリア1…NDI社の本拠地でもあり、ロケット発射基地があるメガフロートに突入した、たった二人のVSSEエージェント達は、かなり多くのNDI社私設軍兵士を相手に孤軍奮闘していたとき、NDI社に雇われた伝説の殺し屋:ワイルド・ドッグが立ちはだかる。
  • エリア2…NDI社会長:アーネスト・ディアズも参戦し、戦闘は激化する。しかし、VSSEエージェント達のキース、ロバートは、ワイルド・ドッグとの決着を付けることが出来た。
  • エリア3…アーネスト・ディアズは、クリスティー・ライアンを人質に取り、ロケット発射台の最上階に通じるエレベーターでVSSE達と戦う。終盤では、アーネスト・ディアズが試作の軍事衛星に乗り込み、VSSEエージェント達との最終決戦に持ち込む。

登場人物

VSSE

あらゆる問題に対処する国際特殊諜報機関で、正式名称は、『Vital Situation,Swift Elimination』である。
今回は、『NDI社による核軍事衛星打ち上げ阻止』に出動する。

VSSEエージェント(主人公)

キース・マーティン/Keith Martin (1P側主人公)
イギリス出身の27歳の男性。1P側のプレイキャラクター。コードネームはケルブ(Cherub)。
元イギリス軍SASであり爆発物のスペシャリストでもある。その能力を生かしてか、表向きの職業はハリウッドの特殊効果マンである。
ロバート(2P側)が彼を誤射すると、1000点減点となる。
ロバート・バクスター/Robert Baxter  (2P側主人公)
アメリカ出身の29歳。2P側のプレイキャラクター。コードネームはグリフォン(Griffon)。
元米海軍SEALsであり、車から飛行機まで操縦出来る乗り物のエキスパート。その能力を生かしているかどうかは分からないが、表向きの職業はスクールバスの運転手である。
キース(1P側)が彼を誤射すると、1000点減点となる。

VSSEスパイ

クリスティー・ライアン/Christy Ryan  (ヒロイン)
アメリカ出身の24歳。VSSE特殊諜報員。17歳でハーバード大学を卒業した天才児。国際情勢の分析力には定評がある。
キース、ロバートの二人には信頼をおいている。今回はディアズの秘書としてNDI(ネオダイン・インダストリー社)に潜入していた。
因みに彼女の容姿はアーケード版とコンシューマ版を比べるとかなり違う。
ステージ3-3の前半部で、NDI社会長:アーネスト・ディアズの『盾』にされている彼女を誤射すると、5000点減点となる。

NDI(ネオダイン・インダストリー)社

NDI社幹部(ボスキャラクター)

ヤコフ・キニスキー/Jacob Kinisky
ロシア系白人
ステージ1のボス。タイムクライシスシリーズで唯一のスラヴ民族の登場人物。元KGBの局員。ソ連が崩壊したことに伴い西側にわたった。英語が堪能。尚、クリスティー・ライアンによる情報リークを発見したのも、他ならぬ彼である。
紺の帽子とスーツ上下、白いカッターシャツ、赤いネクタイを着用。
Uziと見られるサブマシンガン(公式設定ではネオダイン社開発の45口径サブマシンガンとなっている)を操り、プレイヤーに攻撃してくる。射撃の腕は優秀で、連続して命中弾を発射してくることもある。
兵士が多数乗っていた大型輸送トレーラー、装甲車も使ってまで、VSSE達の足止めをし、街中を逃亡する。
クルーザーに乗り込み、VSSEエージェント達と、水路でボートチェイスを繰り広げるが、止めを刺され、クルーザーが川の上の建造物に激突し、絶命する。ちなみに彼の帽子を4回撃ち落とすとボーナス面へ行ける。
バフ・ブライアント/Buff Bryant
アフリカ系アメリカ人
ステージ2のボス。アメリカ出身の33歳の黒人。ディアズが軍に在籍していた時からの部下で、現在も、ディアズに最も忠実な男である。
白のカッターシャツ、サスペンダー付き紺ズボン、赤いネクタイ(緩く結んでいる/ネクタイピンを付けている)。
ステージ2-2の、VSSEの乗車する鉄道の窓硝子が割れる場面でも一瞬姿を見せる。『ハンドバルカン』と呼ばれる軽量のガトリングガンを装備して、軍事衛星を運んでいた2両の列車の上で、プレイヤーに挑む(当の衛星は、ヘリで持ち去られたが。)。また、大型のミサイルを振り回すなど、人間離れした怪力を持つ。
最後は、ヘリコプターのキャビンから、ハンドバルカンでの掃射を行うが、逆に、VSSEエージェント達に反撃され、ハンドバルカンを連射したまま大きく倒れ、それが原因で、ヘリが爆散、鉄道橋に墜落してしまう。その為、2両の軍用列車も谷底に落下してしまうが、VSSEエージェント達は、上手く脱出する。
ワイルド・ドッグ/Wild Dog
不詳(中国系アメリカ人との説あり)
1にてリチャード・ミラーに敗れた、傭兵部隊(実際は、巨大犯罪組織):『ワイルド・ドッグ』の元締めだった人物で、『野良犬』との意味の暗号名を持つ、伝説の殺し屋。
『1(タイムクライシス)』では、所持していた起爆装置の暴発で、全身に重傷を負い、左腕を失う。また、その続編の『プロジェクト・タイタン』にて左腕にガトリングガンを装備して登場、自身の指揮する傭兵部隊を総動員してチタン製ボディアーマー兵器の製造を指揮していたが、リチャードに阻止された挙げ句、乗っていたヘリを撃墜され、重傷を負う。顔の傷痕はこの時に負ったもののようだ。
茶色のコート、紺のカッターシャツ、サスペンダー付き茶色のズボン、赤いネクタイを着用している。
今作では、アーネスト・ディアズを筆頭とするNDI社に雇われ、ステージ3-1、及び、ステージ3-2ボスとして登場。左腕の義手に仕込まれているガトリングガンと、右手に装備したモーゼルC96らしき拳銃で、プレイヤーに挑んでくる。
VSSE達に追い詰められ、決定打を喰らう。尚、この作品から『伝統』であるワイルド・ドッグの自爆を行うようになる。この時の台詞は“VSSE,you fool!(VSSEめ、これで道連れだ!)”
アーネスト・ディアズ/Ernesto Diaz

アメリカ人(名前からしてラテン系かと思われるが、不明。)

アメリカ出身の64歳。ネオダイン・インダストリー社の会長。元軍人である。世界制服の野望に燃え、今回の計画を企てた。白髪交じり。
ラストボスとして登場する彼は、その年齢にもかかわらずロケットランチャーを装備してプレイヤーを襲う。拳銃の腕もかなりのもの。
ステージ3-2で登場し、ワイルド・ドッグと共闘。ステージ3-3では、卑怯にも、捕らえたクリスティーを盾にして銃撃する。
ステージ3-3の終盤、試作型の軍事衛星に乗り込み、応戦するが、衛星が破壊された上、本人も銃撃で倒れ、核軍事衛星を積んだロケット発射台に転落。ロケットの燃料タンクに当たり、大爆発、NDI社お抱えのロケット発射用のメガフロートは、大炎上した。

NDI社私設軍兵士(一般兵)

ここでは、登場する敵兵を紹介する。また、ここでは命中する攻撃のことを『命中弾』と表現する。 なお、今作でキースと、ロバートが対峙するのはネオダイン・インダストリー社(NDI社)の私設軍兵士である。

一般兵

最も多く登場する兵士。武器は拳銃のみである。 一般兵には大きく分けて以下の5種類の兵士がいる。

一般兵(青)
一般兵の中でもっても多く登場する兵士。青い軍服を着用している。命中率は低い。
隊長兵
一般兵を統率する兵士。都市迷彩の白いミリタリースーツを着用している。命中率がすこし高い。ちなみに背中に装備しているのは通信衛星キット。
一般兵(赤)
とても銃撃の命中率が隊長より高い兵士。通称『赤兵』初弾は必ず命中弾である。急に画面横から現れたりすることも多い。
赤い服の兵士は命中率が高いのはシリーズではお馴染みである。
一般兵(黄)
いわゆるボーナス兵。(公式サイトでは『得点兵』と表記)倒すと、5000点もの高得点が得られる。直接戦闘には加わらず、はるか遠くに出現することが多い。また、特定の黄色兵を倒すと、黄色兵士しか出ない隠しルートへ進むことができる。命中率は低い。
一般兵(茶)
常に二人一組で行動する兵士。この二人のうちどちらを最初に倒したかによって、次のルートが決まる。命中率は低い。1人プレイ時にしか出てこない。
ナイフ兵
トリッキーな動きでプレイヤーを翻弄し、大振りのサバイバルナイフでダメージを与えてくる。
遠距離からナイフを投げてくるかと思えば、いきなり接近して攻撃してくる等、非常に攻撃のバリエーションがある。
命中率は高め、ナイフは撃ち落せない。
手榴弾兵
その名のとおり手榴弾を投げてくる兵士。
今作は前作に比べ、手榴弾兵はそれほど配置されておらず、手榴弾を1個投げた後は拳銃で攻撃してくる。
手榴弾は必ずダメージを受けるが、撃ち落せる。拳銃で攻撃してきた時の命中率は低い。
水中兵
独特のヘルメットが特徴的な兵士。背中の水中ジェットを使って水中から飛び上がり、両腕のカッターで攻撃してくる。
ロケットランチャー兵
4連装ロケットランチャーを装備した兵士。命中率が高く連続で命中弾を発射してくるので厄介。唯一の救いは動きが鈍いことである。迷彩服を着用。
マシンガン兵
サブマシンガンを装備した兵士。あたりかまわず連射してくる為命中率が高い。
迷彩服を着用している。

登場兵器

巨大企業のNDI社の私設軍には、様々な兵器を装備している。また、VSSEの方も、専用の特殊車両が登場する。

軍用トラック
NDI社が長距離用大型トレーラートラックを改造したもの。装甲面等の改造が施されている。武器類は一切装備していないが、一度に大量の兵士を運べる。
装甲車
NDI社所有の3×3輪の装輪装甲車。機銃と、対戦車ミサイルを装備している。
攻撃用ヘリコプター
ミサイルを装備した攻撃ヘリ。
軍用ボート
NDI社の一人乗りボート。武器は一切装備していないものの、船体にケプラーを混入してあり、ある程度防弾できる。
クルーザー
大型のガトリングガンを2門装備した高速クルーザー。命中率は恐ろしく高い。
核軍事衛星
NDI社が極秘裏に開発した今回の事件の原因。ゲーム中ではプロトタイプと戦うことになる。
プロトタイプでは、核兵器の代わりにレーザー兵器2門と3連ミサイルが4門装備されている。
VSSE専用特殊車両
VSSEエージェントの搭乗する特殊車両。その見た目は、単なるスポーツカーだが、非常に高度な防弾処理がされており、爆発にも耐えうる。
見た目に反した重い車体、強力な馬力を秘めたエンジンを搭載している為、生半可な運転技術で(技量の低いドライバーが)手に負える代物でなく、運転出来る者が限られてしまっている。
ステージ2-1のデモムービーにだけ登場する。

その他

  • エンディングムービーのスタッフロールの最後に、『DERRICK LYNCH(デリック・リンチ)』という名前が出ているが、同じタイムクライシスシリーズの外伝的作品たる、『クライシスゾーン』の最終ボス:デリック・リンチと全く同じ名前である(どうでもいいことだが)。

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