Fascination N−D−File
恐怖の館

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冷戦真っ只中の時代に計画・建設され、1974年に部分開業した時以来、「有楽町線は軍事路線」なる噂や都市伝説が何度か立てられた事がある。次のようなものがある。しかし公式発表のない事柄であり噂に過ぎない。

  • 沿線に自衛隊の駐屯地(和光市・平和台)やその本部と言える防衛庁(市ヶ谷)が存在する事。
  • 相互乗り入れ先の東武東上線沿線には陸上自衛隊朝霞駐屯地(和光市から車庫につながる線路が南側に直角に曲がっており、その数十m先には朝霞駐屯地がある)、西武池袋線沿線には航空自衛隊入間基地がある事。尚、朝霞駐屯地内には貨車に戦車や物資を積み込む演習施設が存在する。
  • 有楽町線が多くの路線と線路がつながっており、そのため有事の時に使用されるのだと解釈される事。

以上が噂の主な原因だと考えられている。

有楽町線を軍事路線であるとする噂には、その他にも次のような事項が挙げられている。

  • 沿線には警察庁・警視庁・皇居(桜田門)、国会議事堂(永田町)、海上保安庁(新富町)といった日本の重要機関・施設がある。
  • 終点の新木場は東京湾に面していて東京ヘリポートがある。
  • 報道・出版関係では講談社(護国寺)・TBS(永田町)・日本テレビ(麹町、旧本社)・FM東京(麹町)・朝日新聞(新富町)・スポーツニッポン(豊洲)が存在する。
  • 駅の施設が特徴的である事。具体的には次のような事が言われる。
    • 永田町駅が非常に深く、核シェルターになっているという噂。
    • 市ケ谷駅のホームが他駅と比べ非常に広い構造になっており、それは大量の隊員を動員できるようにするためであるという噂。
    • 一部の駅の階段の幅が他路線の同タイプの駅よりも広く、それは隊員が整列したり戦車が走るためだという噂。

なお、麹町にあった日本テレビは2004年2月に汐留へ移転し、豊洲駅に隣接していた海上自衛隊御用達の石川島播磨重工のドックも自衛隊関連設備であったが、近年移転し、噂の論拠の一つが消滅した。

また、防衛庁も市ヶ谷に置かれたのは2000年5月の事で、それまでは六本木にあった。ただし、防衛庁移転以前も、市ヶ谷は、陸上自衛隊東部方面総監部が設けられ、第32普通科連隊が駐屯する首都防衛の中枢であった。

この噂については、旧営団時代に何度か関連の問い合わせが営団側にあったものの、いずれも否定されているようである。また、テレビのバラエティー番組でもしばしば取り上げられているが、「幅が狭く、戦車の通行が不可能」「地盤の関係上、戦車は走れない」などと完全に否定されている。評論家(鉄道・軍事共に)にも「軍事路線には程遠い設備である」とする人が少なくない。しかし、他方でそのような有事対策は通常トップシークレットであって、公にされていないだけ(或いは知っているのは上層部などごく一部の人物のみで、ほとんどの従業員にも知らされていないだけ)との説もある。また、計画・設計自体が40年程前のものであり、その後の様々な状況変化から考えてこれら施設が現代まで通用するものかどうかも疑問が残る。

似たものとして国会議事堂前駅核シェルター説がある(これも当局は否定している)。

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