プロローグ
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霊剣を守護する一族に生まれながら、一族の戒律を破って追
放されたザサラメールは、転生の秘術を修め、悠久の時を生き
る存在である。
だが、いつしか彼は生の喜びを失い、安らかな死を望むよう
になる。
そして、姿を顕わした霊剣と、それによって封じられた邪剣
の双方の力が最高に達すれば、己の死を達成できると考える。
彼は邪剣を復活させるべく、ジークフリートの精神に揺さぶ
りをかけ、ナイトメアには強力な魂を食らわせるよう、行動し
ていた。
そして、今一人、新たな生贄に狙いを定めた。あのセルバン
テスの娘にして、邪剣に対する強烈な憎悪を抱いているという
女だ。
ザサラメールは腰を上げた。仕上げの時は迫っていた。 |
EPISODE1 |
バレンタイン邸 |
ENEMY |
IVY |
女は自らの系譜を知った上で、ソウルエ
ッジの破壊を図っているという。その足取
りを折っていたザサラメールは、彼女が一
冊の書を入手したことを知る。その書は、
かつて彼自身が書き上げたものだった。そ
こには彼の一族の掟と伝承、つまり邪剣と
霊剣の全てが記されているのだ。それらは
今や、世に出てはならぬ知識であった。過
去の過ちは消さなければ…! |
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EPISODE2 |
バレンタイン邸 |
ENEMY |
− |
女から書を奪うと、彼はその手の中で書
を炎と化す。戦いの中で感じられた彼女の
邪剣に対する憎悪は非常に強く、これなら
ば確実にジークフリートを苦しめることが
可能だろう。彼はそれらしい情報を女に与
えると、その館を後にする。
双極の剣を手にする計画が終盤に入った
今、障害の芽はつんでおく必要がある。つ
まらぬ邪魔が入るのだけは避けねばならぬ。 |
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